考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター


脳神経学を大学院で研究したPalmの開発者が、コンピューターと人間の知能の本質的な違いや、脳神経学とコンピュータサイエンスの方向性の違い、すすむべき知能の未来をわかりやすく示した内容。 一時期はやった、人工知能だのニューラルネットワークだのの間違いを痛快に指摘したりしてます。 どうやら脳神経学的にはここに書かれてる新皮質の働きは当たり前のことみたいだけど、工学出身者にはなかなか触れる機会がないので結構新鮮。 おそらく、著者の対象はコンピュータ技術者に向いてるんだろうな。脳神経学の紹介本、啓蒙書って感じ。


味覚も視覚も同じパターンの信号で置き換え可能だったとは面白い。音声や触覚など、現状別個に存在している認識系のアルゴリズムやネットワークは極めればすべて同じフレームワークで実現可能かも?そう考えるとなんだか無性にわくわくしてきた。


本筋とは離れるが、全体の印象として真理にはなかなか到達しないことを思い知らされた。みんなめっちゃ勉強している。何事も基礎研究が大事なんだな… 自分ももっとがんばって勉強しよう… 。自戒の念を抱く。